顧客苦情判別エージェントを新しいAI agentフレームワーク「ADK」で作ってみました!

4月9日にgoogleから新しいAI agentフレームワーク「ADK」(Agent Development Kit) がリリースされました。Multi-agentという最新の技術を取り込みながら、100行程度で実装できるという使いやすさも兼ね備えた優れたものです。Toshi Statsでは早速ADKを使って顧客苦情判別エージェントを作成しようと思います。

 

1、顧客苦情判別タスク

銀行には顧客からのクレームが寄せられています。これらをどんな商品についての苦情なのか判別したいと思います。具体的には以下の6つの金融商品から一つを選ぶ6-class判別問題のタスクになります。ランダムに答えると正答率は20%を切りますね。

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                                    判別したい金融商品

 

2、ADKでの実装

それではADKの実装に移りたいと思います。ファイルの構成等は公式ドキュメント(1)に譲るとして、AI agentの書き方を以下に示します。特に大切なのが”instruction”で、ここを丁寧に書けば精度が上がります。所謂”prompt”です。今回は具体的に6種の金融商品から一つだけ選択するように指示を出しています。その他はチュートリアル等に記載がある内容から大きく変更はしていません。シンプルな構造で、慣れれば難しくないと思います。

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                           ADKによるAI agent実装

 

3、精度検証

5つの判別例を作成し、AI agentに答えてもらいました。最初の例では「卒業」という言葉から「学生ローン」と答えているものと思います。賢いですね。また、2つ目の例では「一等地」という言葉から住宅ローンと答えているものと推測されます。ADKでは以下のようなUIが内蔵されていますので、実装後にすぐ試すことができ大変便利です。

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                           ADKユーザーインターフェース

今回AI agentに使った生成AIモデル Goolge「gemini-2.5-flash-04-17」は大変優秀で銀行に寄せられた実際の顧客クレームを100件用意して、6-class判別問題のタスクを解かせると通常80%以上の正解率となります。上記のようなシンプルな例であれば100%正解しても不思議では無いですね。

 

いかがでしたでしょうか? 今回初めて取り上げたADKですが、高性能かつ扱いやすく人気が出ると感じました。Googleから同じタイミングで公表されたA2Aと相まって今後ユースケースも増えてくると思います。楽しみですね。Toshi Statsではさらに高度なAI agentをADKで構築していきます。Stay tuned!

 

 

 

1) Agent Development Kit,  Google, April 9th, 2025
2) Agent2Agent.  Google, April 9th, 2025

 

 

 

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